東京工業大学の「Tsubame 2.0」システム、CPUのみで同等の性能を持つ スーパーコンピューターに対して3倍以上のエネルギー効率を発揮
2011年11月23日 - カリフォルニア州サンタクララ -NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、エネルギー効率が世界一高いペタフロップクラスのスーパーコンピューターが2年連続でNVIDIA® Tesla™ GPU搭載のコンピューターになったと発表しました。
先日発表されたGreen500リストで、東京工業大学学術国際情報センター(GSIC)にあるTsubame 2.0システムが、ペタフロップクラスのスーパーコンピューターとして世界で最もグリーンであると認定されました。Green500リストは年に2回発表され、エネルギー効率の高いスーパーコンピューター、500台について、消費電力に対して発揮されるパフォーマンスをもとにランキングを認定します。
Tsubame 2.0はヘテロジニアスなスーパーコンピューターで(つまり、CPUとGPUを組み合わせて使用している)、日本における科学研究や産業関連の研究、各種に活用されています。1.2メガワットの消費電力で1秒あたり1.19ペタフロップスのパフォーマンスを継続的に発揮できるTsubame 2.0は、エネルギー1ワットあたり958メガフロップスをたたき出すことができます。これに対し、x86 CPUのみで構成されたペタフロップ・システムとしてエネルギー効率が最も高い、ロスアラモス国立研究所のCielo Crayスーパーコンピューターは1ワットあたり278メガフロップスであり、Tsubame 2.0のほうが3.4倍もエネルギー効率が高いことになります。
エネルギー効率は、エクサスケール・コンピューティングを実現する競争において、コンピューティング・パフォーマンスを規定する要素となっています。そのエネルギー効率という意味では、GPUで高速化するヘテロジニアスなシステムのほうがCPUのみのシステムよりも基本的に優れています。ジョブの種類に応じて異なる種類のプロセッサーが活用できるからです。アプリケーションのシーケンシャルな部分はCPUで処理し、多くのデータを処理する部分や多くの計算処理を要求する部分はGPUプロセッサーの超並列処理で高速化するわけです。
Tsubame 2.0はIntel Xeon CPU搭載のHP ProLiant SL390サーバをNVIDIA Tesla GPUで高速化したシステムです。そのパフォーマンスの実に80%以上をTesla GPUが提供するため、Tsubame 2.0は超低消費電力で高いパフォーマンスを実現できるのです。今年、有名なゴードン・ベル賞の最終選考に残った5プロジェクトのうち、ふたつがTsubame 2.0を使ったものでしたし、その片方はスケーラビリティとタイム・ツー・ソリューションで特別賞を獲得しました。
最新のGreen500リストを見ると、エネルギー効率という面ではヘテロジニアスなコンピューターが優れていることがよくわかります。エネルギー効率トップ10のうち5台、トップ30のうち22台がGPUとCPUを組み合わせたシステムなのです。
Tesla GPUはCUDA®並列コンピューティング・アーキテクチャーをベースとした超並列アクセラレーターです。アプリケーションの高速化は、CUDA C、CUDA C++、CUDA Fortranを使用するか、あるいは、シンプルで簡単に使えるコンパイラ指示を利用するだけでおこなえます。
Tsubame 2.0についての詳細は、東京工業大学, 学術国際情報センターのウェブサイトをご覧ください。Tesla GPUについての詳細は、Teslaウェブサイトをご覧ください。CUDAについての詳細は、CUDAウェブサイトをご覧ください。
NVIDIAについて
NVIDIAは、1999年にグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を発明した時、コンピュータグラフィックスのパワーを世界に目覚めさせました。それ以来、ポータブルメディアプレイヤーからノートブック、ワークステーションまで幅広い範囲におけるインタラクティブなグラフィックス機器で、継続的かつ驚異的なビジュアルコンピューティングの新しい標準を創り上げてきました。NVIDIAのプログラム可能なGPUの専門的技術は、費用のかからない安価な、そして幅広いアクセスができるスーパーコンピュータによる並列処理の進歩を続けています。米国で保有する特許は2,100件以上で、近代的なコンピューティングの基礎となった発見や設計に関するものもあります。より詳しい情報については、w//www.nvidia.co.jp あるいは日本語サイト//www.nvidia.co.jpをご覧ください。
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本参考情報に記載されている記述の中には、Tesla GPU、TSUBAME 2.0およびモダンコンピューティングに対する企業特許の効果など将来予測的なものが含まれており、予測とは大幅に異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。これらのリスクと不確実性に関してはこれらに限らず、世界的な経済環境、サードパーティーに依存する製品の製造、組立、梱包、試験、技術開発および競合による影響、新しい製品やテクノロジの開発あるいは既存の製品やテクノロジの改良、当社製品やパートナー企業の製品の市場への浸透、デザイン、製造、あるいはソフトウェアの欠陥、ユーザの嗜好および需要の変化、業界標準やインターフェースの変更、システムを統合する際の当社製品および技術の予期せぬパフォーマンスの損失などがあり、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-Qの2011年10月30日を末日とする会計年度レポートなど、米証券取引委員会(SEC)に提出されているNVIDIAの報告書に適宜記載されます。これらの将来予測的な記述は発表日時点での見解に基くものであり、NDIVIAはこれらの記述を更新する一切の義務を負いません。
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