Pythonの生産性とGPUパフォーマンスの組み合わせにより、 今後、HPCやデータ解析の新しいアプリケーションが次々に登場
2013年3月18日 - GTC 2013(カリフォルニア州サンタクララ) - NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、人気が高まっているオープンソース言語のPythonでも、NVIDIA® CUDA®並列プログラミング・モデルを使い、GPUアクセラレーションを活用してハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)やビッグデータ解析のアプリケーションが作れるようになったと発表しました。
学ぶのも使うのも簡単なPythonは、ユーザ数が300万人超と人気トップ10に入るプログラミング言語となっています。Pythonでは、細かなプログラミング・テクニックを駆使しなくても、目的とするアルゴリズムを実現する高レベルのソフトウェア・コードを作ることができます。また、ライブラリや高度な機能が充実しており、HPC、エンジニアリング、ビッグデータ解析など、幅広いアプリケーションに適しています。
NVIDIA CUDA並列プログラミングをサポートしたのは、Continuum Analytics社の新製品、Anaconda AccelerateのPythonコンパイラであるNumbaProです。
Continuum Analytics社の共同創立者でCEOのトラビス・オリファント(Travis Oliphant)氏は、次のように述べています。「今後は、GPUアクセラレータを活用してアプリケーションのパフォーマンスを高めるPythonプログラマが何十万人も登場することでしょう。NumbaProなら、Pythonの柔軟性および高生産性とNVIDIA GPUの高性能、両方をいいとこ取りできるからです。」
LLVM経由でアクセラレーテッド・コンピューティングを普及
今回、GPUで高速処理するアプリケーションの開発がサポートされたのは、人気のオープンソース・コンパイラ・インフラストラクチャ、LLVMのコアと並列スレッド実行バックエンドに、NVIDIAが CUDAコンパイラ・ソースコードを提供したからです。
LLVMとNVIDIA CUDAコンパイラ・ソフトウェア開発キットを使い、GPUで高速処理するアプリケーションをPythonで開発できる環境を作ったのがContinuum Analytics社というわけです。 LLVMは言語やライブラリのモジュール性が高く、ドメイン固有のプログラミング言語はもとより、Pythonをはじめとする幅広い汎用言語でも簡単にGPUアクセラレーションをサポートできます。LLVMのコンパイルは効率的なジャストインタイム方式なので、さまざまなアーキテクチャに合わせ、Pythonなどの動的言語をオンザフライでコンパイルできるのです。
スタンフォード大学化学・構造生物学・コンピュータ・サイエンスの教授、ビジャ・パンデ(Vijay Pande)氏は、次のように述べています。「我々の研究グループでは、まず、Pythonでプロトタイプを作り、アイデアやアルゴリズムを熟成させ、効果的なアルゴリズムだと確認できたらCかC++に移植するという方法を取るのが普通です。今回、PythonがCUDAをサポートしてくれたおかげで、今後は、Pythonの高い生産性を利用しつつ、パフォーマンスの高いコードを書くことができます。」
Anaconda Accelerateは、Wakariというブラウザベースのデータ探索・コード開発環境の一部として、Continuum Analytics社の AnacondaPython製品に含まれています。
CUDAについて
CUDAは、NVIDIAが開発した並列コンピューティングのプラットフォームおよびプログラミングモデル です。CUDAを利用すると、GPUのパワーを活用し、コンピューティングのパフォーマンスを劇的に高めることができます。CUDAプログラミングモデルは累計ダウンロード数が170万回以上、サポートする最先端の工学アプリケーションや科学アプリケーション、商用アプリケーションが220種類以上と、GPUアクセラレーテッド・コンピューティングを活用したいと考える開発者のあいだで圧倒的な人気を誇っています。
NVIDIA CUDA GPUについての詳しい情報は、NVIDIA Tesla® GPUウェブサイトをご覧ください。CUDAについての詳細を知りたい場合、あるいは、その最新バージョンをダウンロードしたい場合は、CUDAウェブサイトをご覧ください。
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