NVIDIA が世界最先端のリアルタイム シミュレーションとレンダリングのテクノロジを DX12 に導入し、ゲームのリアリティが新たなレベルに向上
米国カリフォルニア州サンフランシスコ -- (2017 年 2 月 28 日) - ゲーム デベロッパーズ カンファレンス -- NVIDIA (NASDAQ: NVDA) は本日、ゲーム開発者向けのリソース集である GameWorks™ DX12 を発表しました。これを利用すれば、グラフィックスとシミュレーションを統合する Microsoft の API である DirectX 12 を使用して設計されたタイトルで、リアリティの向上と製品サイクルの短縮を実現することができます。
これらのリソースには、PC ゲームでインタラクティブな映画的体験を作り出すための NVIDIA GameWorks SDK の更新プログラム、没入感のあるバーチャル リアリティ体験を作り出すための NVIDIA VRWorks™ SDK の更新プログラム、新しいデベロッパー ツール、新しい Game Ready ドライバーなどが含まれています。
開発者はこれらを合わせて使用することで、パフォーマンスの大幅な向上や、多数の新しいレンダリング効果とシミュレーション効果を得られるだけでなく、DirectX 12 用に最適化されたゲームを作成するのに役立つその他の機能が得られます。
NVIDIA のコンテンツ & テクノロジ担当シニア バイス プレジデントであるトニー・タマシ (Tony Tamasi) は、次のように述べています。「私たちは、世界最先端の物理シミュレーション エンジンなど、DirectX 12 ゲームを開発するためのもっとも包括的なプラットフォームを提供するため、500 人年を超える労力を投入しました。これらのリソースにより、GeForce ゲーマーは、DirectX 12 のタイトルで DirectX 11 ゲームのときとまったく同様に、最高のゲーム体験を楽しむことができます。」
Coalition のテクニカル ディレクターであり、Gears of War 4 の開発者であるキャム・マクレー氏 (Cam McRae) は、次のように述べています。「NVIDIA が DirectX 12 に注力しているのは明白です。Gears of War 4 の開発現場ではきわめて有益であり、高速で美しく、安定したゲームを提供するのに役立ちました。」
スクウェア・エニックスのディビジョン エグゼクティブである田畑端氏は、次のように述べています。「NVIDIA は、PC 上でリアルタイムで動作するすばらしい特殊効果を作成し、ゲーム開発者に提供しています。今日のビデオ ゲームで見られる視覚の魔法の多くは、NVIDIA が舞台裏で努力した直接の成果です。NVIDIA は、非常に価値あるソースコード、ツール、テクノロジ、そして開発者によるそれらの実装作業を支援するのに必要な技術的努力を提供しています。私たちがこのコラボレーションを通じて作り出そうとしている進歩は、単なる外観の進化ではなく、新しいテクノロジを使用して新しいユーザー体験を作り出すことでもあります。」
GameWorks 物理シミュレーションが DX12 に対応
最新バージョンの GameWorks は、開発者が利用可能な 200 万行を超える文書化されたコードで構成されており、広範なレンダリング効果とシミュレーション効果を開発者に提供します。GameWorks テクノロジは現在、1,000 を超えるタイトルで使用されています。
DirectX 12 で非同期演算が導入され、これによりポストプロセス、ライティング、物理といった効果用にグラフィック以外のワークロードを GPU で実行できるようになり、グラフィックとシミュレーションが統合されました。しかし、大半のゲームでは、スムーズなゲームプレーを実現しつつこうしたグラフィック以外のシミュレーションを実行するために割ける時間は数ミリ秒しかないため、これらの効果は現在限定的です。
ゲーム効果のために非同期演算の効率を最大化するため、NVIDIA は、世界最先端のリアルタイム物理シミュレーション エンジンを DX12 に導入しました。このエンジンは、非同期演算を活用した以下の 2 つのテクノロジを装備しています。
- NVIDIA Flow 1.0 -- 動的な可燃性流体、火、煙のシミュレーションとボリューム レンダリングを提供する視覚効果ライブラリ。DirectX 12 と 11 の両方をサポート。
- NVIDIA FleX 1.1 -- リアルタイム視覚効果用の、粒子ベースの統一シミュレーション技術。DirectX 12 演算をサポート。
FleX と Flow は、登録済み開発者にただちに無料で提供されます。
GameWorks の最新版には、NVIDIA HairWorks 1.3 ライブラリも含まれており、これにより開発者は、ゲーム内でリアルなファーや毛のシミュレーションおよびレンダリングを行うことができます。バージョン 1.3 は DirectX 12 をサポートしており、ただちに利用できます。
VRWorks が DirectX 12 に対応
VRWorks には、ヘッドセットやアプリケーションの開発者が VR で新たなレベルの没入感を実現できる、API、ライブラリ、機能が含まれています。VRWorks は、DirectX 12 をサポートするよう更新され、より優れたパフォーマンス、低レイテンシ、プラグアンドプレイの互換性を提供します。今春出荷される Unity 2017.1 ベータ版、および Unreal Engine 4 ゲーム エンジンでもサポートされる予定で、これによりゲーム開発プラットフォームの大半をカバーすることになります。
世界最先端の DirectX 12 デベロッパー・ツール
NVIDIA は、DirectX 12 によるゲーム開発を向上させるために作成された、以下のような複数の開発者向けリソースも発表しました。
- NVIDIA Aftermath 1.0 – 開発者が、DirectX 12 のエラー レポートを解析するために使用できる診断ユーティリティー。
- Nsight™ Visual Studio Edition 5.3 – 開発者が、リアルタイムで VR および DirectX 12 アプリケーションをデバッグおよびプロファイルできるようにするツール。Oculus、OpenVR (HTC Vive)、および DirectX 12 の API をサポートしています。
- PIX プラグイン – PIX は、Microsoft が開発した DirectX 12 のデバッグ ツールです。NVIDIA は、Microsoft の PIX チームと協力し、PIX for Windows で PIX プラグインを介して NVIDIA GPU パフォーマンス・カウンターにアクセスできるようにしました。
DX12 用に最適化された Game Ready ドライバー
NVIDIA は、DirectX 12 ゲーム用に最適化された Game Ready ドライバーをまもなく提供することも発表しました。ドライバーのコードを改良し、またゲーム開発者と協力することにより、Ashes of the Singularity、Gears of War 4、Hitman、Rise of the Tomb Raider、Tom Clancy's The Division などさまざまな DirectX 12 ゲームで、平均で最大 16% のパフォーマンス向上を実現しました。(1)
パフォーマンスをリードする GeForce GTX 1080 Ti® および GTX 1080 GPU を含む、世界最先端の DX12 GPU ファミリである Pascal™ アーキテクチャを最初にリリースして以来、NVIDIAは、Game Ready ドライバーの各リリースを通じて、DX12 のゲーム パフォーマンスを継続的に向上させてきました。これらのドライバーは、主要なパートナーによる最新ゲームのリリースに合わせて提供されています。
GameWorks および DirectX 12 デベロッパー・ツールを含む NVIDIA の開発者向けリソースについて詳しくは、https://developer.nvidia.com/ をご覧ください。
(1) 以下のベンチマーク数値の増加率を平均した値。GeForce GTX 1080、解像度 3840x2160、ローンチ ドライバー 368.81 対 378.74、Intel Core i7 5930K、16GB DDR4 メモリ、Win10 x64 使用時。Ashes of the Singularity、「Crazy」プリセット (46.5、50.9 または 9%)。Tom Clancy's The Division 1.6、最高設定 + 1x SMAA Ultra (31.5、32.7 または 4%)。Hitman、高設定 + High SSAO (50.6、62.1 または 23%)。Rise of the Tomb Raider、超高 + 2x SSAA (20.5、27.2 または 33%)。Gears of War 4、「Ultra」プリセット (41.2、45.2 または 10%)。
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NVIDIA について
NVIDIA が 1999 年に開発した GPU は、PC ゲーム市場の成長に拍車をかけ、現代のコンピューター グラフィックスを再定義し、並列コンピューティングを一変させました。最近では、GPU ディープラーニングが最新の AI、つまりコンピューティングの新時代の火付け役となり、世界を認知して理解できるコンピュータ、ロボット、自動運転車の脳の役割を GPU が果たすまでになりました。今日、NVIDIA は「AI コンピューティング カンパニー」として知名度を上げています。詳しい情報は、//www.nvidia.co.jp/ をご覧ください。
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