2020 年会計年度第 3 四半期の業績を発表

NVIDIA は 2019 年 10 月 27 日に終了した第 3 四半期の売上高が 30 億 1,000 万ドルとなったことを発表しました。前年同期は 31 億 8,000 万ドル、前四半期は 25 億 8,000 万ドルでした。

米国 GAAP に基づく業績では、第 3 四半期の希薄後 1 株当たりの利益は、前年同期の 1.97 ドル、前四半期 0.90 ドルに対して 1.45 ドルでした。非 GAAP に基づく希薄後 1 株当たりの利益は、前年同期の 1.84 ドル、前四半期の 1.24 ドルに対して 1.78 ドルでした。

NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は、次のように述べています。「ゲーミング事業とハイパースケールのお客様からの需要が第 3 四半期の業績を押し上げました。コンピュータ グラフィックスのリアルさが、NVIDIA RTX によって飛躍的に発展しました。」

また、「当四半期において、NVIDIAは AI が最も大きなインパクトを与える基礎を築きました。NVIDIAの事業範囲を、クラウドを越えてエッジにまで広げました。エッジでは、GPU によって加速される 5G、AI および IoT が世界最大の業界に革命を起こします。NVIDIAは、対話型 AI と推論の台頭によって、この先データセンターが大きく成長することを見込んでいます。」と述べています。

NVIDIA は、2019 年 11 月 29 日を配当基準日として、2019 年 12 月 20 日に 1 株当たり 0.16 ドルの次回四半期現金配当を支払う予定です。

NVIDIA は、Mellanox Technologies, Ltd. の買収の完了後に、自社株買いを再開する予定です。欧州連合および中国の規制機関との協議は進展中であり、暦年の 2019 年末までに買収が完了する可能性もありますが、NVIDIAは暦年の 2020 年の早期に買収が完了する可能性が高いと考えています。

2020 年会計年度第 3 四半期の概要

四半期財務情報 (GAAP ベース) の比較
(単位: 百万ドル 1 株当たりのものを除く) Q3 FY20 Q2 FY20 Q3 FY19 Q/Q Y/Y
売上高 $3,014 $2,579 $3,181 17% 増 5% 減
売上高総利益率 63.6% 59.8% 60.4% 380 bps 増 320 bps 減
営業費用 $989 $970 $863 2% 増 15% 増
営業利益 $927 $571 $1,058 62% 増 12% 減
純利益 $899 $552 $1,230 63% 増 27% 減
希薄後 1 株当たりの利益 $1.45 $0.90 $1.97 61% 増 26% 減
四半期財務情報 (非 GAAP ベース) の比較
(単位: 百万ドル 1 株当たりのものを除く) Q3 FY20 Q2 FY20 Q3 FY19 Q/Q Y/Y
売上高 $3,014 $2,579 $3,181 17% 増 5% 減
売上高総利益率 64.1% 60.1% 61.0% 400 bps 増 310 bps 減
営業費用 $774 $749 $730 3% 増 6% 増
営業利益 $1,156 $802 $1,210 44% 増 4% 減
純利益 $1,103 $762 $1,151 45% 増 4% 減
希薄後 1 株当たりの利益 $1.78 $1.24 $1.84 44% 増 3% 減

2020 年会計年度第 4 四半期の予想には、Mellanox の買収による寄与は含まれておらず、以下のように予想されます。

  • 売上高は、29 億 5,000 万ドル ±2% となる見込みです。データセンターの力強い連続的な成長が見込まれますが、GeForce® ノート PC GPU およびゲーミング プラットフォーム用SoC モジュールの季節的な減少によって相殺される見込みです。
  • 売上高総利益率は、GAAP ベースが 64.1% ± 0.5%、非 GAAP ベースが 64.5% ± 0.5% となる見込みです。
  • 営業費用は、GAAP ベースが約 10 億 2,000 万ドル、非 GAAP ベースが約 8 億 500 万ドルとなる見込みです。
  • GAAP ベースおよび非 GAAP ベースのその他の利益および費用は、ともに約 2,500 万ドルの利益となる見込みです。
  • GAAP 税率および非 GAAP 税率は、ともに 9% ± 1% となる見込みです (個別項目は除く)。GAAP ベースの個別項目は、四半期ベースで変動すると NVIDIA が予想する、株式報酬に関連した税制優遇措置の過不足を含みます。

ハイライト

2020 年会計年度第 2 四半期末以降、NVIDIA は以下の分野で進展がありました。

ゲーミング

  • Microsoft と共同で、世界で最も人気の高いコンピュータ ゲーム、Minecraftにレイ トレーシングを採用することを発表しました。
  • 世界で最も売れている GPU、GeForce GTX 1060 の後継品種として GeForce GTX™ GPUの SUPER バージョン、GeForce GTX 1650 SUPER および GeForce GTX 1660 SUPER を発表しました。
  • GeForce RTX GPU の AI 機能を活用して、ライブストリーミングでのバーチャル グリーンスクリーン、フィルター、AR 効果を有効にした RTX ブロードキャスト エンジンを発表しました。
  • 比類なきレベルのホーム エンタテインメント、ゲーミングおよびAI機能をリビングルームにお届けするストリーミング メディア プレーヤー、SHIELD TV の新モデル 2 機種を発表しました。
  • 韓国の LG U+ と日本のソフトバンクに加え、台湾モバイルおよびロシアの Rostelcom が運営する GFN.ru によるサービスの発表により、GeForce NOW™ のゲーム ストリーミングの提供範囲を拡張しました。

データセンター

  • 高速化された AI を小売、製造、通信、物流をはじめとする業界に提供する NVIDIA® EGX インテリジェント エッジ コンピューティング プラットフォームを立ち上げました。初期の採用企業には Walmart、BMW、NTT 東日本、Procter & Gamble および Samsung Electronics などが含まれています。
  • エッジ コンピューティングの需要に対応するために、Microsoft Azure ソフトウェアを NVIDIA T4 GPU 搭載の NVIDIA EGX と組み合わせる、最適化されたハイブリッド クラウド プラットフォームの提供で Microsoft と提携しました。
  • 電気通信事業者が GPU を利用して高性能で効率的な、仮想化された 5G 無線アクセス ネットワークを構築することを可能にするために、Ericsson と共同で 5G 通信市場に参入しました。
  • Red Hat OpenShift と GPU アクセラレーテッド サーバーを利用したソフトウェア デファインド 5G RAN の提供で、Red Hat との提携を発表しました。
  • データセンターおよびエッジにおける AI ワークロード性能を測定する、初の推論ベンチマーク、MLPerf Inference 0.5 で最速記録を達成しました。
  • NVIDIA T4 GPU を使用して AWS 上で VMware Cloud を加速するために VMware と提携し、企業向けに仮想環境で GPU サーバーの AI ワークロードを実行する、新たな NVIDIA vComputeServer ソフトウェア発表しました。
  • 郵便物のデータ処理効率を改善するために、米国郵政公社が NVIDIA AI テクノロジを活用することを発表しました。

プロフェッショナル ビジュアライゼーション

  • Adobe の 3 製品 (Adobe Dimension、Substance Alchemist および Premiere Pro) を含む、40 以上のクリエイティブおよびデザイン向けアプリケーションが現在、RTX テクノロジによって高速化されていることを発表しました。

エッジ コンピューティング

  • エッジにおけるロボティックおよび組込みコンピューティング デバイス向けの、世界最小で、最も強力な AI スーパーコンピューター、Jetson Xavier™ NX を発表しました。

NVIDIA CFO によるコメント

NVIDIA のエグゼクティブ バイス プレジデント兼最高財務責任者 (CFO) であるコレット クレス (Colette Kress) による本四半期に関するコメントは下記リンクに掲載しています。https://investor.nvidia.com/home/default.aspx (英語)。

カンファレンス コールおよび Web キャスト情報

NVIDIA は、2020 年会計年度第 3 四半期の決算および現在の財務見通しについて議論するアナリストおよび投資家とのカンファレンス コールを開催しました。カンファレンス コールのライブ Web キャスト (視聴のみモード) は、NVIDIA のインベスター リレーションズ ウェブサイト、https://investor.nvidia.com/home/default.aspx にアクセス可能です。Web キャストは録音され、NVIDIA の 2020 年会計年度第 4 四半期決算についてのカンファレンス コールが開催されるまで再生できます。

非 GAAP 財務指標について

NVIDIA では、GAAP ベースの要約連結損益計算書と要約連結貸借対照表に加え、一部の項目については非 GAAP ベースの財務指標を使用しています。使用している非 GAAP 財務指標は、非 GAAP ベースの売上高総利益、非 GAAP ベースの売上高総利益率、非 GAAP ベースの営業費用、非 GAAP ベースの営業利益、非 GAAP ベースのその他の利益 (費用)、非 GAAP の支払法人税、非 GAAP ベースの純利益、非 GAAP ベースの希薄後 1 株当たり純利益あるいは利益、非 GAAP ベースの希薄後株式数、ならびにフリー キャッシュ フローです。また、現在と過去の財務指標が比較しやすいように、GAAP ベースの財務指標と非 GAAP ベースの財務指標がどのような関係にあるのかも明らかにしています。この情報を活用すれば、関連する GAAP 財務指標から、株式報酬費用、和解費用、再編費用他、買収関連費用、関係会社以外への投資による損益、減債償却に関連する支払利息、および該当する場合には、これらの項目に関連して発生する税金の影響を除外することができます。フリー キャッシュ フローは、GAAP ベースの営業活動によるキャッシュ純額から不動産および無形資産の購入を差し引いて算出されます。非 GAAP 財務指標の提示は、過去から続く財務状況の変遷を理解しやすくするものであると NVIDIA では考えています。なお、NVIDIA が提示している非 GAAP 財務指標はそれのみを独立して見るべきものでもなければ、GAAP ベースで用意された業績を代替するものでもありません。また、NVIDIA が提示する非 GAAP 財務指標は、他社が提示する非 GAAP 財務指標とは異なる可能性があります。

より詳細な 2020 年会計年度の通期と第 3 四半期の業績は、こちらをご覧ください。

NVIDIA について
1999 年における NVIDIA (NASDAQ 表示: NVDA) による GPU の発明は、PC ゲーミング市場の成長に爆発的な拍車をかけ、現代のコンピューター グラフィックスを再定義し、並列コンピューティングに革命的変化を起こしました。最近では、GPU ディープラーニングが最新の AI (次世代コンピューティング) に火をつけ、世界を知覚し理解することができるコンピューター、ロボット、自律走行車の脳として GPU は機能しています。詳細は、こちらのリンクから: www.nvidia.com/ja-jp/