2021 年会計年度第 3 四半期の業績を発表

  • 売上高は過去最高の 47 億 3,000 万ドルで、前年度より 57% 増
  • ゲーミングの売上高は過去最高の 22 億 7,000 万ドルで、前年度より 37% 増
  • データセンターの売上高は過去最高の 19 億ドルで、前年度より 162% 増

2020 年 11 月 18 日 – カリフォルニア州サンタクララ - NVIDIA (NASDAQ: NVDA) は本日、2020 年 10 月 25 日に終了した第 3 四半期の売上高が 47 億 3,000 万ドルになったことを発表しました。前年同期の 30 億 1,000 万ドルから 57% 増加し、前四半期の 38 億 7,000 万ドルから 22% 増加しました。

米国 GAAP に基づく業績では、第 3 四半期の希薄後 1 株当たりの利益は、前年同期の 1.45 ドルから 46% 増、前四半期の 0.99 ドルから 114% 増の 2.12 ドルでした。非 GAAP に基づく希薄後 1 株当たりの利益は、前年同期の 1.78 ドルから 63%増、前四半期の 2.18 ドルから 33% 増の 2.91ドル でした。

NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は、次のように述べています。「NVIDIA はエンジンをフル回転させ、ゲーミング、データセンター、ならびに企業全体の売上高で新記録を達成しました。新しい NVIDIA GeForce RTX GPU は、世代間における最大の発展を遂げ、注文が殺到しています。NVIDIA RTX により、レイトレーシングがゲーミングの新たな標準となりました。

私たちは、NVIDIA AI をさらなる高みに引き上げようとしています。A100 コンピューティング プラットフォームは急速に進歩しており、全世界で大手のクラウド企業が導入しています。NVIDIA は、産業用 AI 推論のベンチマークで圧倒的な成績を収めており、お客様は NVIDIA テクノロジを活用して、世界で最も人気のある AI サービスを製品化しようとしています。

NVIDIA は、プログラマブルなデータセンター プロセッサである NVIDIA DPU を発表したほか、世界で最も普及している CPU を開発している、Arm の買収計画も明らかにしました。NVIDIA は、コンピューティングがクラウドから数十億台のデバイスへと拡大しようとしている、AI 時代の中心にあります」

NVIDIAは、第 3 四半期に 9,900 万ドルの四半期現金配当を支払いました。2020 年 12 月 4 日を配当基準日として、2020 年 12 月 29 日に 1 株当たり 0.16ドル の次回四半期現金配当を支払う予定です。

2021 年会計年度第 3 四半期の概要

四半期財務情報 (GAAP ベース) の比較
(単位: 百万ドル 1 株当たりのものを除く) Q3 FY21 Q2 FY21 Q3 FY20 Q/Q Y/Y
売上高 $4,726 $3,866 $3,014 22% 増 57% 増
売上高総利益率 62.6% 58.8% 63.6% 380 bps増 100 bps減
営業費用 $1,562 $1,624 $989 4% 減 58% 増
営業利益 $1,398 $651 $927 115% 増 51% 増
純利益 $1,336 $622 $899 115% 増 49% 増
希薄後 1 株当たりの利益 $2.12 $0.99 $1.45 114% 増 46% 増
四半期財務情報 (非 GAAP ベース) の比較
(単位: 百万ドル 1 株当たりのものを除く) Q3 FY21 Q2 FY21 Q3 FY20 Q/Q Y/Y
売上高 $4,726 $3,866 $3,014 22% 増 57% 増
売上高総利益率 65.5% 66.0% 64.1% 50 bps減 140 bps 増
営業費用 $1,101 $1,035 $774 6% 増 42% 増
営業利益 $1,993 $1,516 $1,156 31% 増 72% 増
純利益 $1,834 $1,366 $1,103 34% 増 66% 増
希薄後 1 株当たりの利益 $2.91 $2.18 $1.78 33% 増 63% 増

2021 年会計年度第 4 四半期の予想は以下の通りです。

  • 売上高は、48 億ドル ±2% となる見込みです。
  • 売上高総利益率は、GAAP ベースが 62.8% ± 0.5%、非 GAAP ベースが 65.5% ± 0.5% となる見込みです。
  • 営業費用は、GAAP ベースが約 16 億4,000 万ドル、非 GAAP ベースが約 11 億 8,000 万ドルとなる見込みです。
  • GAAP ベースおよび非 GAAP ベースのその他の収益および費用は、約 5,500 万ドルの費用となる見込みです。
  • GAAP 税率および非 GAAP 税率は、ともに 8% ± 1% となる見込みです (個別項目は除く)。GAAP ベースの個別項目は、四半期ベースで変動するとNVIDIAが予想する、株式報酬に関連した税制優遇措置の過不足を含みます。

ハイライト

本第 3 四半期において、NVIDIA は、ソフトバンクキャピタル株式会社および SVF Holdco (UK) Limited より Arm Limited を 400 億ドルの取引価格で買収する正式契約を締結したと発表しました。この取引により、NVIDIA の最先端の AI コンピューティング プラットフォームと Arm の広大なエコシステムが融合し、AIの時代における最高峰のコンピューティング企業が誕生することになります。 この取引は、NVIDIA の非 GAAP ベースの総利益率、非 GAAP ベースの 1 株あたり利益が直ちに増加するものと推定されているもので、2022 暦年の第 1 四半期に完了する見込みとなっています。

NVIDIA は、NVIDIA と Arm のテクノロジを活用した、パワフルな AI スーパーコンピューターを含む、ワールドクラスの AI 研究所を英国ケンブリッジに設立し、現地の機関とフェローシップやパートナーシップを結び、 AI トレーニング コースの提供について発表も行いました。それとは別に、NVIDIA は、ヘルスケアおよび創薬の分野での AI 研究を想定して、NVIDIA DGX SuperPOD™ システムを活用した、英国で最もパワフルな AI スーパーコンピューター、Cambridge-1 を構築する計画も立てています。

さらに、前四半期の業績報告以降、NVIDIA では以下の分野での進展がありました。

データセンター

  • 第 3 四半期売上高は過去最高の 19 億ドルで、前四半期から 8% 増加し、前年同期から 162% 増加しました。
  • Amazon Web ServicesOracle Cloud Infrastructure が、Google Cloud Platform および Microsoft Azure に続いて、NVIDIA A100™ GPU をベースとしたクラウド コンピューティング インスタンスを一般向けに提供すると発表しました。
  • 世界初のターンキー AI インフラストラクチャであり、年末までに韓国、英国、インドおよびスウェーデンで設置される予定となっている、NVIDIA DGX SuperPOD Solution for Enterprise を発表しました。
  • イタリアの大学間コンソーシアムである CINECA によって構築された世界最速の AI スーパーコンピューター「Leonardo」を含む、EuroHPC が支援している 5 つのスーパーコンピューターで、NVIDIA のデータセンター アクセラレーターまたはネットワーキングが採用されるという発表を行いました。
  • 画期的なオンチップ型データセンター インフラストラクチャ アーキテクチャである NVIDIA DOCA™ をサポートし、ネットワーク、ストレージおよびセキュリティ性能のブレイクスルーをあらゆるデータセンターにもたらす NVIDIA BlueField-2 DPU(Data Processing Unit) を発表しました。
  • VMware との広範囲にわたる提携し、エンドツーエンドの新しい AI 向けエンタープライズ プラットフォームと、VMware の 30 万以上のお客様がその便益をもたらす NVIDIA DPU を使ったデータセンター、クラウドおよびエッジ向けの新アーキテクチャを構築することを発表しました。
  • ストリーミング品質を向上させ、視線補正、超解像度、ノイズ キャンセリング、顔の再照明といった、AI の新しい効果を可能にするAI ビデオストリーミング プラットフォーム、NVIDIA Maxine™ を発表しました。
  • NVIDIA Ampere をベースとし、新しい RT コア、Tensor コアおよび CUDA® コアを搭載した、NVIDIA RTX™ A6000 と NVIDIA A40™ GPU を投入しました。
  • MLPerfの推論性能のベンチマークにおける優位性をさらに高め、データセンターおよびエッジ コンピューティング システムの 6 つのアプリ分野すべてを対象とした、あらゆるテストで首位に立ちました。
  • GSK と提携し、イメージング、ゲノミクスおよび AI のコンピューティング プラットフォームを薬剤とワクチンの発見プロセスで利用できるようにすると発表しました。
  • SC20 において、前世代の倍のメモリ容量を持ち、NVIDIA HGX™ AI スーパーコンピューティング プラットフォームを強化する NVIDIA® A100 80GB GPU、機械学習およびデータ サイエンスのための世界唯一のペタスケール ワークグループ サーバーである NVIDIA DGX Station™ A100、ならびに最速のネットワーク性能をもたらす NVIDIA®Mellanox®InfiniBand という、AI テクノロジにおける 3 つの大きな成果を発表しました。

ゲーミング

  • 第 3 四半期売上高は過去最高の 22 億 7,000 万ドルで、前四半期から 37% 増加し、前年同期から 37% 増加しました。
  • NVIDIA Ampere アーキテクチャを活用し、Turing ベースの世代と比べて最大で 2 倍の性能誇る、第 2 世代の RTXとなる、GeForce RTX® 30 シリーズの GPU を公開しました。
  • 世界で最も人気の高いビデオゲームである 『フォートナイト』 が、『サイバーパンク2077』 や 『コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー』、『ウォッチドッグス レギオン』を含む 10 以上のゲームに続いて、NVIDIA RTX リアルタイム レイトレーシングと DLSS AI の超解像度に対応するという発表を行いました。
  • システムのレイテンシを短縮することでゲームの反応時間を縮める、一連のテクノロジで構成されている NVIDIA Reflex™ を投入しました。この機能は、『フォートナイト』 や 『Valorant』、『コール オブ デューティ ウォーゾーン』、『Apex Legends』 など、たくさんのタイトルに実装されています。
  • RTX により加速された AI の効果によって、マイクロフォンやスピーカー、ウェブカムの品質を向上させるプラグイン、NVIDIA Broadcast™ を発表しました。

プロフェッショナル ビジュアライゼーション

  • 第 3 四半期売上高は過去最高の 2 億 3,600 万ドルで、前四半期から 16% 増加し、前年同期から 27% 減少しました。
  • NVIDIA RTX を活用した世界初の 3D シミュレーションおよびコラボレーション用のプラットフォームである、NVIDIA Omniverse™ のベータを公開しました。
  • NVIDIA Omniverse Machinima を発表しました。これによって、クリエイターは、NVIDIA の AI テクノロジによってアニメ化されたビデオゲーム素材を利用することができます。
  • Adobe と連携し、GPU によって高速化されたニューラル フィルターを Adobe Photoshop の AI 活用ツールに実装しました。

オートモーティブ

  • 第 3 四半期売上高は 1 億 2,500 万ドルで、前四半期から 13% 増加し、前年同期から 23% 減少しました。
  • NVIDIA のテクノロジが次世代のMBUX AI コックピット システムに採用されるという発表を Mercedes-Benz とともに行いました。このシステムは新しい S クラス セダンに最初に搭載される予定で、拡張現実のヘッドアップ ディスプレイや AI による音声アシスタント、インタラクティブ グラフィックスといった機能が備わっています。
  • 韓国の自動車メーカー、現代自動車グループとともに、同社のヒュンダイ、起亜、ジェネシスの全ラインナップに、2022 年より、NVIDIA DRIVE™ 車載インフォテインメント システムが標準装備されるという発表を行いました。
  • 中国の Li Auto が、自律走行車用のソフトウェア デファインドのプラットフォームである NVIDIA DRIVE AGX Orin™ を使った、次世代の電気自動車を開発すると発表しました。

NVIDIA CFO によるコメント

NVIDIA のエグゼクティブ バイス プレジデント兼最高財務責任者 (CFO) であるコレット クレス (Colette Kress) による本四半期に関するコメントを、https://investor.nvidia.com/ でご覧いただくことができます (英語)。

カンファレンス コールおよび Web キャスト情報

2021 年会計年度第 3 四半期の決算および現在の財務見通しについてのアナリストおよび投資家とのカンファレンス コールのライブ Web キャスト (視聴のみモード) は、NVIDIA のインベスター リレーションズ Web サイト、https://investor.nvidia.com でアクセス可能です。Web キャストは録音され、NVIDIA の 2021 年会計年度第 4 四半期および 2021 年会計年度についてのカンファレンス コールが開催されるまで再生できます。

非 GAAP 財務指標について

NVIDIA では、GAAP ベースの要約連結財務諸表に加え、一部の項目については非 GAAP ベースの財務指標を使用しています。使用している非 GAAP 財務指標は、非 GAAP ベースの売上高総利益、非 GAAP ベースの売上高総利益率、非 GAAP ベースの営業費用、非 GAAP ベースの営業利益、非 GAAP ベースのその他の利益(費用)(純額)、非 GAAP の支払法人税、非 GAAP ベースの純利益、非 GAAP ベースの希薄後 1 株当たり純利益あるいは利益、ならびにフリー キャッシュ フローです。また、現在と過去の財務指標が比較しやすいように、GAAP ベースの財務指標と非 GAAP ベースの財務指標がどのような関係にあるのかも明らかにしています。 この情報を活用すれば、関連する GAAP 財務指標から、株式報酬費用、買収関連費用、和解費用、関連会社以外への投資による損失、減債償却に関連する支払利息、および該当する場合には、これらの項目に関連して発生する税金の影響を除外することができます。フリー キャッシュ フローは、営業活動の収益から不動産や設備、無形資産に関連する購入費を差し引いた GAAP ベースのキャッシュ純額として算出されます。 非 GAAP 財務指標の提示は、過去から続く財務状況の変遷を理解しやすくするものであると NVIDIA では考えています。なお、NVIDIA が提示している非 GAAP 財務指標はそれのみを独立して見るべきものでもなければ、GAAP ベースで用意された業績を代替するものでもありません。また、NVIDIA が提示する非 GAAP 財務指標は、他社が提示する非 GAAP 財務指標とは異なる可能性があります。

より詳細な 2021 年会計年度の通期と第 3 四半期の業績は、こちらをご覧ください。

NVIDIA について
1999年におけるNVIDIA (NASDAQ表示: NVDA) による GPU の発明は、PC ゲーミング市場の成長に爆発的な拍車をかけ、現代のコンピュータ グラフィックスを再定義し、並列コンピューティングに革命的変化を起こしました。最近では、GPU ディープラーニングが最新の AI (次世代コンピューティング) に火をつけ、世界を知覚し理解することができるコンピュータ、ロボット、自律走行車の脳として GPU は機能しています。詳細は、こちらのリンクから:www.nvidia.co.jp