NVIDIA IndeX for ParaView プラグインは、研究者がデータセット全体を分析して、研究のスピードを向上させることができるように、データに応じてスケールできるインタラクティブ ボリューム ビジュアライゼーションを提供します。
NVIDIA IndeX for ParaView プラグイン
研究のスピードを向上させるインタラクティブ ボリューム ビジュアライゼーション
シミュレーション結果の迅速なビジュアライゼーションは、科学的な発見に不可欠です。しかしながら、既存のビジュアライゼーション ツールは、大規模な構造化/非構造化データセットをリアルタイムで扱うように作られていませんでした。
NVIDIA IndeX™ は、この条件を満たすことのできる、HPC 向けの屈指のボリューム ビジュアライゼーション ツールです。GPU の計算能力を活用し、GPU アクセラレーション クラスター全体で可視化の負荷を分散することによって、大規模なデータセットに対してリアルタイムのパフォーマンスを提供します。
IndeX は、HPC で最も人気のあるビジュアライゼーション ツールの 1 つ、ParaView と統合されました。つまり、ParaView 最新バージョンでは、ユーザーが IndeX の機能をデフォルトで使用できるということです。既存のボリューム 可視化のワークフローで、リアルタイムの双方向性を利用できます。また、IndeX の提供するビジュアライゼーション パフォーマンスはデータによりスケーリング可能で、データ研究者はオリジナルの解像度でデータセット全体を解析できるため、研究のスピードを上げることができます。
超新星の核崩壊
標準的なレイキャスティング レンダリング
XAC の深度を強めるプリセットで視覚的に手がかりを得る
エッジを強めるプリセットでシルエットを強調
Xtreme Accelerated Computing (XAC) は、実行時にユーザー定義の計算を可能にする NVIDIA IndeX SDK の機能の 1 つです。ParaView plugin for IndeX では、XAC インターフェイスと高度なビジュアル プリセットを利用して、鍵となる構造を強調することで、データセットから貴重な情報を得ることができます。たとえば、深度を強めるプリセットで深みに基づいて手がかりを視覚的に強調表示したり、エッジを強めるプリセットでデータセットのシルエットを強調表示したりできます。
雲を体積として、風の方向を流線として同時に幾何レンダリング
大規模シミュレーションのデータには、一般的に複数の属性に関する情報を含みます。たとえば、天気のシミュレーションには、風速、雲のデータ、温度、気圧が利用されます。そのいずれの属性も、異なるプリミティブとしてレンダリングすることでより良い情報が得られます。雲は体積としてレンダリングされ、風の方向は通常、流線またはグリフとしてレンダリングされます。このプラグインでは、ParaView でレンダリングされた幾何学的に正しい奥行きと IndeX の体積レンダリングを組み合わせることで、より高度な解析が可能になります。
ユーザー定義の領域でノイズを分離。3D 地震データで層位構造が明らかに。
大規模なボリュメトリック データから情報を分析して抽出する方法として最も優れている手法がビジュアライゼーションです。データセット全体に関心がある場合でも、鍵となる特徴を強調表示したり、サブセットを視覚化することで生産性が上がることがあります。このプラグインでは、関心のある領域を自由に選択することで、不要な情報を減らすだけでなく、選択した領域だけをレンダリングすることでパフォーマンスを上げることができます。たとえば、ご覧の画像は地震データのボリュメトリック 3D です。ノイズの多い領域があり、データセットの下側にある層位構造を遮っています。 関心領域を少なく選択することで、位相に焦点を合わせ、より良い分析を可能にします。
2D スライシングでボリュメトリック データをより単純でより綿密に表示
ボリュメトリック データには豊富な情報が含まれていますが、3D の場合、データ分析が一層複雑になります。それが今、多層スライシングで、1 つのデータセットの複数の構造を同時に観察できるようになりました。複数の平行および垂直の平面にわたってデータをスライスして分析することで、影響の関連性を特定できます。データセットの鍵となる特徴をよく見ることで、分析にかかる時間が短縮されます。CFD フロー シミュレーションの渦など、ボリュメトリック レンダリングだけでは特定しにくい特徴がありましたが、2D スライスで簡単に分析できるようになりました。
IndeX と ParaView プラグインにより、研究者は、高フレーム レートで大規模データをレンダリングして、高解像度のシミュレーション データをリアルタイムで解析できます。手元にあるデータ全体から、さらなる分析が必要な最も興味深いデータをすばやく絞り込むことができ、研究時間が短縮されます。
IndeX for ParaView プラグインにより、ユーザーは ParaView のインターフェイスを介して IndeX の強力な機能を活用できます。そのため、新しいツールを習得する必要がなく、ワークフローを変更せずに、ユーザーは自分の研究に専念し、研究のスピードを向上させることができます。
既存のボリューム ビジュアライゼーション ツールでは、研究者はリアルタイムで大規模なデータを処理することができません。研究者は、操作を行うごとに数秒待たなければなりませんでした。またはそれを回避するため、もっとも重要なデータに集中するために、いくつもの段階を踏む必要がありました。IndeX for ParaView プラグインは、GPU アクセラレーション クラスタ内の複数のノードにデータを分散することによって、大規模なデータセットに対するリアルタイム パフォーマンスを実現します。
オープンソースのソフトウェアの利点は、ユーザーの必要に応じて、アプリケーションをカスタマイズできることです。ParaView 同様、IndeX プラグインもオープンソースのため、カスタマイズ版 ParaView に応じた変更も簡単です。他の標準 ParaView プラグイン同様、プラグインのコンパイルには特別なツールやコンパイラーは不要です。
プラグインには 2 つのバージョンがあります。ワークステーション、または単一のサーバー ノードで使用する場合は、プラグインを無料で利用できます。GPU アクセラレーション マルチノード システムで規模に応じたパフォーマンスを実現する場合は、プラグインのクラスター エディションを商用ライセンスで利用できます。またアカデミック ユーザーは無料で利用できます。
詳細や他のユーザーとの交流については、IndeX フォーラムのページをご覧ください。