NVIDIA 仮想 GPU (vGPU) テクノロジでは、NVIDIA GPU と NVIDIA 仮想GPU ソフトウェアのパワーを利用し、AI から仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) まで、あらゆる仮想ワークロードを高速化します。すべての仮想マシン (VM) に対して GPU 性能を可能にする vGPU テクノロジにより、ユーザーはより効率的かつ生産的に作業を行うことができるようになります。
NVIDIA 仮想 GPU を搭載する VDI 環境では、NVIDIA 仮想 GPU ソフトウェアの NVIDIA vGPU Manager をハイパーバイザーのレイヤーにインストールします。NVIDIA 仮想 GPU ソフトウェアは物理サーバーに搭載されている GPU メモリを分割して仮想 GPU を作成、複数台の仮想マシン (VM) で物理 GPU コアを共有利用したり、複数の GPU を単一の VM に割り当て利用したり、性能を求めるワークロードに力を与えることが出来ます。NVIDIA vGPU ソフトウェアには、あらゆる VM のためのドライバーが含まれています。NVIDIA Quadro® Virtual Data Center Workstation (Quadro vDWS) には、パワフルな Quadro ドライバーが含まれています。通常は CPU が処理していた作業を GPU が担うため、ユーザー エクスペリエンスが大幅に改善され、需要の高いエンジニア向けアプリケーションやクリエイター向けアプリケーションを仮想化環境とクラウド環境でサポートできます。
監視と洞察
仮想化スタック全体をエンドツーエンドで把握することで、大規模な仮想化の作成、展開、サポートをより低い TCO で実現できます。
ライブ マイグレーション
NVIDIA vGPU を利用している VM でも、Citrix XenMotion と VMware vMotion でのライブ マイグレーションをサポートします。
マルチ vGPU
1 つの VM に複数枚の GPU パワーを割り当て、レンダリング、シミュレーション、デザインなどのワークロードを実現します。
NVIDIA 仮想 GPU ソフトウェアは、さまざまな仮想環境での利用ニーズを満たす、4 つのエディションをご用意しています。
NVIDIA Virtual Compute Server
(vCS: 仮想コンピュート サーバー)
AI、ディープラーニング、データ サイエンスのワークロード用。 NVIDIA コンピュート ドライバー。
NVIDIA Quadro DWS (Quadro 仮想データ センター ワークステーション)
プロフェッショナル グラフィックス/コンピューティング用。 NVIDIA Quadro ドライバー。
NVIDIA GRID Virtual PC
(GRID vPC: GRID 仮想 PC)
標準 PC が利用するのオフィスアプリケーション、ブラウザー、Web 会議、動画、PDF などの仮想デスクトップ用。
NVIDIA GRID Virtual Applications
(GRID vApps: GRID 仮想 アプリケーション)
Citrix XenApp やVMware Horizon Apps、SBC や RDSH などの共有デスクトップやアプリケーション配信用。。
NVIDIA 仮想 GPU ソリューションには、ハードウェアとソフトウェアの両方が必要です。NVIDIA 仮想 GPU ドライバ－は、NVIDIA 仮想 GPU ソフトウェア ライセンスをご購入の上、カスタマー ポータルからダウンロードできます。
NVIDIA 仮想 GPU ソフトウェア には 4 つのエディションがあります: NVIDIA GRID® 仮想アプリケーション (GRID vApps)、NVIDIA GRID 仮想 PC (GRID vPC)、Quadro 仮想データ センター ワークステーション(Quadro vDWS)、NVIDIA Virtual Compute Server (vCS) です。NVIDIA 仮想 GPU ソフトウェア ライセンスと共に SUMS 契約 (サポート、アップデート、保守サブスクリプションを含む) を購入する必要があります。各ソフトウェア エディションでサポートされている機能については、NVIDIA のライセンス ガイドをご覧ください。
サイジングは、お客様が実行したいワークロードの種類や必要な GPU メモリやディスプレイ要件に基づきます。例えば、汎用アプリケーションを使用する Windows 10 VDI ユーザーには 1GB の vGPU プロファイルで充分ですが、3 台の 4K 解像度のディスプレイを持つ Autodesk AutoCAD のデザイナーには 2GB 以上の GPU メモリが必要になることがあります。ご利用予定のサードパーティ ISV によるパフォーマンス ガイドをお読みいただき、各アプリケーションの正しい要件をご理解いただくことをお勧めします。特定のアプリケーションに関しては、NVIDIA Quadro Virtual Data Center Workstation の『Application Sizing Guides』もご利用いただけます。
パフォーマンス向上は、仮想 GPU ソリューションの種類ごとに実現されています。デザイナーの場合、GPU アクセラレーションなしでアプリケーションを実行すると、GPU アクセラレーションありの場合と比べて非常に遅くなるでしょう。オフィス ワーカーの場合、GPU アクセラレーションにより、CPU の負荷を下げてスムーズなデスクトップを実現して、ユーザーの体感が改善されます。改善度は VMware vRealize Operations (vROps) や GPU Profiler などのツールで数値化できます。また、NVIDIA のホワイトペーパーも参考になります。GPU 対応 VDI 環境を CPU のみの VDI 環境と比較し、待ち時間、リモート フレーム、画質などの指標でユーザー体験を測定しています。
vCS ソフトウェアはいくつかの利点をもたらします。たとえば、マルチテナンシー環境の向上したセキュリティ、仮想化ツールとインフラストラクチャによる容易な管理、ホスト、アプリ、ゲストのレベルでの監視、改善したアップタイムとデータ センターのリソースのより効率的な使用のためのライブ マイグレーション、詳細なプロビジョニングのスケジューラー オプションで GPU の一部から複数の GPU に GPU リソースを拡張する機能などが含まれます。
ベアメタルで計算処理ワークロードを実行するとパフォーマンスが常に最適化されますが、ベアメタルと vGPU のパフォーマンスの差は一般的に 10% 以内に留まるとされています。普通は 5% 未満です。結果は、ワークロードや、使用されている GPU の数によって左右されます。