最新の「CES Game Ready ドライバー」により、『Wolfenstein: Youngblood』のレイ トレーシングのサポートや、新型 G-SYNC Compatible ディスプレイといった新しいゲーミング機能を提供

執筆者: Andrew Burnes 投稿日: 2020年1月6日月曜日 | 特集記事 ドライバー

今週ラスベガスで開催されている世界最大の消費者向けテクノロジ ショーである「CES 2020」にて、NVIDIA は新しい CES 2020 Game Ready ドライバーで提供される各種機能など、新しい GeForce ゲーミング テクノロジを発表しました。

可変レート スーパーサンプリングは VR ゲーミングを向上させ、新しい Freestyle 分割画面フィルターではゲームプレイをさらにカスタマイズできます。また、最大フレーム レートによってパフォーマンスの上限を簡単に設定できます。さらに、好評の画像鮮明化機能「Image Sharpening」も改良されています。

加えて、CES 2020 Game Ready ドライバーは、レイ トレーシング、NVIDIA DLSS、NVIDIA Highlights のサポートが加わった『Wolfenstein: Youngblood』向けのアップデート、新機能が加わった『Quake II RTX』向けの最新アップデート、G-SYNC Compatible ゲーミング モニター 8 種類もサポートしています。

ダウンロードとインストールするには、GeForce Experience を起動して [ドライバー] タブをクリックしてください。詳細については、続きをお読みください。

最大フレーム レート: フレーム レートの上限の設定、節電など

コミュニティが最も求めていた機能が遂に実現しました。

3D アプリケーションやゲームの最大フレーム レートを設定できるようになりました。この機能は特に、G-SYNC または G SYNC Compatible ディスプレイの消費電力の節減、システム レイテンシの短縮、特定の可変リフレッシュ レートの維持に役立ちます。

  • 電力の節約: 最大フレーム レート (NVIDIA コントロール パネル > [3D 設定の管理] > [Max Frame Rate (最大フレーム レート)]) を有効にし、省電力モード (NVIDIA コントロール パネル > [3D 設定の管理] > [Power Management Mode (電力管理モード)]) を [Optimal Power (最適電力)] に設定します。このモードでは、GPU 周波数が低下し、消費電力が抑えられます。ノート PC では、最大フレーム レートは Battery Boost および Whisper Mode. と同時に使用することもできます。このいずれかのモードが最大フレーム レートと同時に有効になっている場合、NVIDIA コントロール パネルはフレーム レートを下限に設定します。
  • システム レイテンシを短縮: 最大フレーム レートを有効にし、省電力モードを [Prefer maximum performance (パフォーマンス最大化を優先)] に設定して、レイテンシを短縮します。このモードでは、GPU を高い周波数に維持し、可能な限り高速にフレームを処理します。GPU バウンドの状態で FPS が一定している場合にレイテンシを最大限に短縮するには、最大フレーム レートを平均 FPS よりもわずかに低く設定し、[Low Latency Mode (低遅延モード)] を [Ultra (ウルトラ)] に設定します。
  • 可変リフレッシュ レート (VRR) レンジの維持: 最大フレーム レートをディスプレイの最大リフレッシュ レートよりもわずかに低く設定し、VRR 範囲内に維持することで、テアリングのない低システム レイテンシ体験を実現します。最大限にスムーズにして、テアリングをゼロにするには、[Low Latency Mode (低遅延モード)] から [Ultra (ウルトラ)] にして、VSYNC をオンにします。

可変レート スーパーサンプリング: VR の画質を向上

可変レート スーパーサンプリング (VRSS) は、VR ゲームの画質を向上させる新しい手法です。この手法では、NVIDIA の Turing アーキテクチャの重要な機能の 1 つである NVIDIA 可変レート シェーディング (VRS) を使用しています。VR ヘッドセット ディスプレイの中央、つまり視点が集中しやすい場所に、最大 8 倍のスーパーサンプリングを動的に適用します。VR ヘッドセットの固定 FPS を維持し、スムーズな VR 体験を確保するために、GPU の余地を利用できる場合にのみ、スーパーサンプリングを適用します。

画面全体をスーパーサンプリングする手法では、フレーム レートに大きな影響が及びます。それと比較すると、VRSS で適切に可変レート シェーディングを使用することで画像品質が大きく向上し、同時に VR ヘッドセットの 90Hz の固定リフレッシュ レートを維持できます。VR ゲーム『Boneworks』では、VRSS は FPS を 90よりも高く維持していますが、フルスクリーンの 4x スーパーサンプリングでは、ゲームプレイに支障が出るレベルまでフレーム レートが低下してしまいます。

『Boneworks』のパフォーマンス

GeForce RTX 2080 Ti、Intel Core i7-6700K、32GB、Windows 10、HTC Vive Pro、CES 2020 Game Ready ドライバーでテスト済み

VRSS を有効にするには、NVIDIA コントロール パネルを開き、[3D 設定の管理] を選択してから [Virtual Reality – Variable Rate Supersampling (バーチャル リアリティ – 可変レート スーパーサンプリング)] までスクロールし、設定を [Adaptive (適応)] に変更してください。

上級ユーザーは、コントロール パネルの [Always On (常にオン)] の設定で、パフォーマンスに関係なく最大 8 倍のスーパーサンプリングを適用できます。ただし、フレーム レートが VR ヘッドセットのリフレッシュ レート以下になり、ユーザーの操作性に影響することがありますので注意してください。

 

VRSS はドライバーでサポートされています。ゲームへの統合は必要ありません。フォワード レンダリングを使用し、MSAA をサポートし、NVIDIA によってテストされた、DX11 の VR ゲームやアプリケーションに適用することができます。執筆時点では、下記を含む 20 以上のゲームがこの条件を満たしています。

Battlewake
Boneworks
Eternity WarriorsTM VR
Hot Dogs, Horseshoes and Hand Grenades
In Death
Job Simulator
Killing Floor: Incursion
L.A.ノワール: VR事件簿
Lone Echo
Mercenary 2: Silicon Rising
Pavlov VR
Raw Data
Rec Room
Rick and Morty: Virtual Rick-ality
Robo Recall
サイレント VR
Serious Sam VR: The Last Hope
Skeet: VR Target Shooting
Space Pirate Trainer
Special Force VR: Infinity War
Spiderman: Far from Home
Spiderman: Homecoming – Virtual Reality Experience
Talos Principle VR
The Soulkeeper VR

今後も VR ゲームを継続的にテストし、将来のドライバー リリースに追加していきます。

新しい Freestyle 分割画面フィルターでゲームプレイを公開

700 を超えるゲームで、Alt+F3 キーを押して NVIDIA Freestyle を起動できます。Freestyle は GeForce Experience の機能で、ポスト プロセス フィルターを使用してリアルタイムでゲームプレイのルック アンド フィールを調整できます。また、NVIDIA Ansel をサポートするゲームでは、Alt+F2 を押してゲーム内で写真を撮影し、驚異的なレベルのビジュアル カスタマイズで表示できます。

最新の Game Ready ドライバーとともに、新しい分割画面フィルターがリリースされました。MOD コミュニティで作成したスクリーンショットやビデオを紹介できるようになります。画面を分割したり、並べて比較して表示したり、グラデーション機能を使用してフィルターを混ぜ合わせることもできます。

画面の中央分割、2 つの結果の結合が可能

また、ReShade から多数の新しいカスタマイズ フィルターをインポートすることもできます。キュレーションされた ReShade フィルターのコレクションをダウンロードし、次の場所に展開してください。「Program Files\NVIDIA Corporation\Ansel\Custom」 (通常は C:\ドライブ)標準の Game Ready ドライバーの代わりに DCH ドライバーをインストールした場合は、必要に応じてこのフォルダーを新たに作成します。ReShade の GitHub リポジトリでは、さらに多くの種類の「カスタム」フィルターを直接ダウンロードできます。

画像鮮明化機能「Image Sharpening」のアップデートにより、体験が向上

NVIDIA コントロール パネルに組み込まれたスタンドアロン画像鮮明化フィルターを最近導入しました。これにより DirectX 9-12、Vulkan、OpenGL のすべてのゲームで画像の鮮明さが向上します。ユーザーからのフィードバックを受けて、画像を鮮明化せずに、GPU スケーリング機能を個別に有効にできるようになりました。GPU スケーリングを有効にすると、カスタム解像度もサポートされます。

画像の鮮明化を有効にするには、NVIDIA コントロール パネルを開いて [3D 設定] > [3D 設定の管理] で、[Image Sharpening (画像の鮮明化)] を選択し、オプションを設定して、[OK] をクリックした後、コントロール パネル ウィンドウの右下にある [Apply (適用)] をクリックします。

画像を鮮明化する方法と、鮮明化によるゲームの改善については、こちらをご覧ください。

新たに検証された G-SYNC Compatible ディスプレイのサポート

NVIDIA の最新の Game Ready ドライバーでは、さらに 8 種類の G-SYNC Compatible ディスプレイサポートが追加されています。今後、新しい LG OLED 2020 BFGD TV を含む 17 種類がさらにサポートされることも発表しました。このようなゲーミング モニターや TV は VRR (可変リフレッシュ レート) を備えており、スムーズな動きとクリアな映像でゲームがさらに楽しくなります。

本日発表された新たな対応機種と今後の追加により、あらゆる解像度、サイズ、リフレッシュ レートが網羅された、合計 90 種類の G-SYNC Compatible ディスプレイが提供されます。膨大な選択肢の中から最適なディスプレイを選ぶことができます。たとえば最近のモニターは、24.5 インチから LG の巨大な 88 インチ Z9 BFGD まで、多様な選択肢があります。この超大型の OLED VRR スクリーンは、リビング ルームでの驚くべきゲーミング体験をもたらします。

新しい G-SYNC Compatible ゲーミング モニター、TV、BFGD

ゲーミング モニター

モデル サイズ 解像度 Game Ready ドライバー対応
Acer VG252QX 24.5 インチ 1920x1080 対応済
Acer XB253Q GX 24.5 インチ 1920x1080 対応済
Acer XV253QX 24.5 インチ 1920x1080 対応済
ASUS VG259QM 24.5 インチ 1920x1080 近日対応
ASUS VG279QM 27 インチ 1920x1080 対応済
ASUS PG43UQ 43 インチ 3840x2160 近日対応
Dell AW2521HF 24.5 インチ 1920x1080 近日対応
Dell AW2521HFL 24.5 インチ 1920x1080 近日対応
LG 38WN95C 37.5 インチ 3840x1600 対応済
LG 28GN950 37.5 インチ 3840x1600 対応済
LG 34GN850 34 インチ 3440x1440 近日対応
View Sonic XG270 27 インチ 1920x1080 対応済

Big Format Gaming Displays (BFGDs)

LG 2020 BX 55 インチ 65 インチ、77 インチ 3840x2160 今年中対応
LG 2020 CX 48 インチ 55 インチ 65 インチ、77 インチ 3840x2160 今年中対応
LG 2020 GX 55 インチ 65 インチ、77 インチ 3840x2160 今年中対応
LG 2020 ZX 77 インチ、88 インチ 7680x4320 今年中対応
LG 2019 Z9 88 インチ 7680x4320 対応済 (TV のファームウェアのアップデートが必要)

164 機種すべての G-SYNC、G-SYNC ULTIMATE、G-SYNC Compatible ゲーミング ディスプレイのリストについては、 常に更新されている便利な G-SYNC ページをご確認ださい。CES 2020 G-SYNC の記事にアクセスし、新しい LG G-SYNC Compatible BFGD TV、G-SYNC Compatible ゲーミング モニター、およびその他の今後登場する G-SYNC の進化や強化機能について詳細をご覧ください。

『Wolfenstein: Youngblood』のレイ トレーシングのアップデートに向けた Game Ready

『Wolfenstein: Youngblood』は今週後半に大きくアップデートされ、リアルなレイ トレーシング、NVIDIA DLSS によるパフォーマンス強化、そして最高のゲームプレイを自動的に記録する NVIDIA Highlights のサポートが追加されます。

すべての追加機能についての概要と、追加によってゲーム体験がどのように改善されるのかについては、『Wolfenstein: Youngblood』の記事と下記の新しいビデオをご覧ください。

 

さらに、最適なパフォーマンスと同時に各機能を完全にサポートするために、新しい Game Ready ドライバーをダウンロードしてインストールしてください。

Game Ready For Quake II RTX バージョン1.3 のアップデート

Quake II RTX』は、1997 年に発表された FPS の名作にレイ トレーシングを加えてリマスターしたゲームです。11 月に多数の新機能と機能強化を導入し、この度『Quake II RTX』バージョン 1.3 として戻ってきました。これにより、いくつかの微調整と改良に加えて、以下のような画期的なフォト モードが導入されます。

すべての詳細について、またフォト モードのスクリーンショットをさらに参照するには、 CES 2020 の記事をご覧ください。

最適な設定でプレイできるゲームが増加

Game Ready プログラムの一環として、NVIDIA は最近、さらに多くのゲームのために最適なプレイ設定 (OPS) を追加しており、最新かつ最高のゲームの推奨設定をワンクリックで設定できます。

最新のドライバー リリースにより、これまでサポートしていた 800 本のゲームに加え、新たに 14 本のゲームで最適設定がサポートされています。

Ashen
BONEWORKS
Borderlands 2 VR
Darksiders Genesis
Detroit: Become Human
ドラゴンクエストビルダーズ2
GTFO

Halo: The Master Chief Collection
MechWarrior 5: Mercenaries
Microsoft Flight Simulator X: Steam Edition
Transport Fever 2
Serial Cleaner
Vader Immortal
Wolfenstein: Youngblood (更新)

ゲームを最適化するには、GeForce Experience を起動し、[Games (ゲーム)] タブのゲーム タイトルを選択して [Optimize (最適化)] をクリックします。

GeForce Game Ready ドライバー - 今すぐダウンロード

新しい GeForce Game Ready 441.87 WHQL ドライバーを、 GeForce Experience、または NVIDIA の Web サイトからダウンロードできます。これまでに報告された問題に関するこのドライバーの修正リストは、こちらでご覧いただけます。

新しい Game Ready ドライバーで技術的な問題が発生した場合は、GeForce.com ドライバー フィードバック フォーラムに詳しいレポートを投稿してください。カスタマ ケア チームが対応いたします。新しいゲームと体験の機能改善に関するフィードバックがありましたら、 こちらから投稿してください。

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Q2VKPT: Copyright © 2018 Christoph Schied. ライセンスは GPLv2 の規約に基づいて提供されます。

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Q2XP Mod Pack: Arthur Galaktionov から許可を得て使用。

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