プレイヤーは CIA の暗殺スペシャリストか KGB の対スパイ要員のいずれかを選んでスタートしますが、やがて何かがおかしいと気づきます。冷戦そのものは現実であるにもかかわらず、上司はすべてを話そうとしないのです。主人公は真実に近づきますがその代償は大きく、やがて独断で諜報作戦を決行するに至り、自国には裏切り者の烙印を押され、敵国には付け狙われることになります。真の敵は、世界各地に手を伸ばしている犯罪組織でした。彼らは目的のために必要なら、国際紛争を煽り立てることもためらいません。
「Phantom Doctrine」プレイ中のミッションは、おなじみのターン制・グリッド制を採用していますが、ユニークな工夫がされています。攻撃のチャンスをランダムではなく、攻撃回避と戦闘能力向上に影響する Awareness (意識力) という要素に置き換えたのです。プレイヤーが銃撃戦を好まない場合、「Phantom Doctrine」ではステルス プレイにも対応しています。鍵のピッキング、消音武器、徒手の暗殺術などを駆使して、見えない脅威として活躍できます。
このゲームは戦術面でも楽しめます。特技を持った工作員を招集し、チームとして訓練、指揮することができます。このチームを世界各地に派遣し、敵作戦の妨害、存在を知られてはならない行動拠点の設営、危険な襲撃作戦などを命ずることができます。
冷戦の時代ならではのスパイ道具や、その当時の武器も使われますが、裏の世界の技術として MK ウルトラ施設も登場します。ここではエージェントの尋問や洗脳が可能で、本来の雇い主の敵として解放することができます。この時に本拠地を突き止めるため発信機を忍ばせることも可能です。ユニークなのは、敵側もチームの仲間に対し同じことができる点です。
Steam やその他のメディアでの高評価を受けた「Phantom Doctrine」は、昔から愛されているジャンルの中でも新鮮に受け止められています。
IGN の 「Phantom Doctrine」の評価は 10 点中 7.4 点で、「ある時は機密文書を解読し、ある時は追跡か待ち伏せかに頭を悩ませ、ある時はスパイのあらゆる技術を動員してターゲットを暗殺する。『Phantom Doctrine』ではどの行動も神経が張り詰めるものです。これまでに発表されたスパイものの傑作小説、映画、TV 番組の集大成と言えるでしょう」とコメントしています。
Gamespot はこのゲームの評価を 10 点中 8 点として、「とても素晴らしいゲームです。シングル プレイヤー キャンペーンはクリアまで 40 時間ほどかかりましたが、多数の面白いメインのミッションの他、付随して発生するサイド ストーリーも秀逸でした」とコメントしています。
Strategy Gamer は、このゲームの評価を 5 点中 5 点として、「これは必須の戦術ゲームだと言っても過言ではないでしょう」とコメントしています。
「Phantom Doctrine」は Steam と GoG で現在発売中です。